2017年09月19日

「わかる。わからない」という課題

 「江の島の岩本院の稚児上がり 普段着なれし振袖から 髷も島田に由比ガ浜 打ち込む浪にしっぽりと 女に化けた美人局…」
 「歌舞伎迷作面白双六」の稽古場から聞こえてくるのは白浪五人男の弁天小僧菊之助の台詞、これを語るのが中学1年生にしては幼く、それがかわいいYくん。
 何せ演じるのが歌舞伎だから、いつもの稽古とはかなり雰囲気が違ってくる。みんな、振り分けられた配役やセリフにいつも以上に敏感になっている様子。
 お家で親と一緒に稽古した成果で日に日に暗唱できるようになってはいくが、はて、その後これをどう深めていけばいいのか? 
 台詞の意味が分からなければ表情もつかめない。自分がどういう人物になりきって、何を観客に訴えているかがわからなければ、演技する意義もなく舞台に立つ喜びもない。チャレンジドたちの「わかる、わからない」にどう向き合えばいいのか? 実は大変難しい課題に直面している。
 いい俳優は、演じる人物を理屈ではなく、最終的に身体全体の「感覚」でつかむ。それを得るために何度も何度も稽古する。
 演劇とはコミュニケーションだ。その部分に障害のある人たちで構成される演劇行為にどういう意味があるのか? 鍛えれば障害を克服できるのか? 考えてもわからない。ともかく稽古してみる。みんなの表情が輝き出す。それに救われる。
 「わかる、わからない」を超えた世界が広がればいいのだろうが、さて、それをどうつかむか!
posted by ヨッシー at 11:26| Comment(0) | チャレンジド11
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