5月の稽古が終わりました。
半分はオーディションとオープニング儀式となって、実質の稽古は3日間ですが、どうだったでしょうか?
お芝居は時間芸術といわれるように、時間との闘いです。決められた期日までに作品を完成させねばならないので、指導者サイドはいつも不安と焦りとの戦いを強いられます。
今回は、作曲が遅れていて、振付陣を筆頭に、イメージを豊かに膨らませる時間がなくて、どうしてもあせりの色が深くなります。全体指揮の演出者であるぼくもかなりイライラしているのに自分でも気づいています。
稽古場で、周りのスタッフにきつい言葉を吐いてしまって、いやな気分にさせています。同じ市民なのに、そんな態度でいいわけがありません。歳のせいか、年々イライラ感が増していくのをどうすればいいのでしょう?
と、愚痴はさておき、あせって仕事をしても何の成果も得られません。第一稽古が面白くなくなる。という訳で、来週からは心を入れ替えて、楽しく厳しくやっていきましょう。
来週には配役も決まります。これまでは歌とダンスを先行して進めてきましたが、これからは演出先導で、場面ごとの動きとセリフを決めて行きながら、皆さんに場面の理解を深めてもらって、それに歌とダンスを絡めていくという作業にしていきましょう。
2幕の、親の立場の主張や子どもからの主張のシーンなど、どんどん稽古に入って、稽古場でお互いの考えを語り合うという風な稽古ができればいいですね。普段親は子どもたちにどんな言葉を投げかけているか、子どもたちはどのように反発したりしているかなど、市川の親子の本音のセリフが生まれてきたら、きっと楽しいでしょうね。
それと、皆さんから貧しい国の子どもたちの資料が寄せられてきています。働く子どもやストリートチルドレンの生活ぶりを、ぜひ市川の子どもたちに理解してもらいたいと思っています。いつか、誰かお話してくれる人を招いて、みんなで理解を深める機会を持ちたいと考えています。
演技を上手になっていくことも大事ですが、こうして実感としてお芝居の世界を理解する工夫が、稽古場での大事な時間でもあるのです。
いよいよ6月の稽古。あくまでもあせらず、楽しく、厳しく、稽古を面白がっていきましょう。
稽古場の神様、イライラをお鎮めください。
2008年06月03日
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