2008年06月18日

ハチドリの教え

 井原さんが、インターネット上でマニラのスモーキーマウンテンの映像が見られると教えてくれたので、見ました。言葉も出ない有様でした。悲惨なシーンも出てくるので、子どもたちには見せない方がいいでしょう。

 トルコで暮らしている佐々木絢子(振付)さんは、今回のミュージカルが「発展途上国の悲惨さばかりが強調されていないか?」という意見です。考え込んでいます。

 当初の目的は、貧しい国の子どもたちに比べて、日本の子どもはどうか?と考えていたので、「それでも必死に生きる子どもたち」と「触発される日本の子どもたち」という枠組みの中でしか考えていませんでした。つまりダハレムと日本に共通するテーマは「子どもの権利」です。

 「悲惨さの中にあるのは、自分のためだけではなく、家族や仲間への愛情。それがなければとうにつぶれてしまう」という佐々木さんの大きな問題提起に、考え込んでいるのです。

「人間は自分のことだけを考えて生きていけば、いつか絶望する」とも言っています。いい言葉です。

 私たちが学ぶべきはなんでしょう? もう一度台本全体を考え直してみる必要がありそうです。

 ところで、実行委員会の事務局を担当する「いちぶんネット」は何のために活動しているのでしょう?

 NPOとかNGOといった言葉をご存知でしょうか。NPOとはNON−PROFIT−ORGANYZATION(非営利組織)。NGOとはNO−GAVOMENT−ORGANYZATION(非政府組織)(スペル間違ってないかな?)。

 世界中の貧しさと戦っている市民組織がNGO。日本では法律上の違いでNPOという言い方をしますが、それも同じ目的を持つ、つまり市民自身の手で世の中を良くしていこうという運動に違いはありません。

 「いちぶんネット」は大それた活動はできませんが、ぼくらにできること、つまり「市民文化芸術活動と三世代市民の交流を通して、地域の人と心の絆を強めていこう」としているのです。「面白い活動は人を元気にする」「面白い活動が広がれば街が変わる」などとキャッチフレーズにしていますが、世界中の悲惨な現実、地球環境の悪化、地球の未来などという現実に対すると、時々自分が能天気というか、無力感に襲われてしまいます。

 それでも続けているのは、自分にはこれしかできないということ。そしてこんなことでも社会の役に立っているというちょっとした自負からです。ぼくは、これからの社会再建にNPO(市民活動)がそれなりの役割を果たすと信じているのです。財政的にも人材的にも、いつも窮々としていますが、日本に本当の意味での市民社会が誕生することを願って、疲れてしまうまでは続けようと思っています。賛同してくださる方はぜひ会員になって一緒に活動してください。

 インデオの有名な民話です。

 山火事に向って、一匹の小さなハチドリが何度も行き来しては、口に含んだわずかな水を火の上にたらしていきます。逃げ惑う他の鳥があざ笑って言います。「無駄だよ。それっぽっちの水で山火事が消えるものか」。ハチドリは答えます。「僕はぼくのできることを精一杯やってるだけさ」。
posted by ヨッシー at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 未分類
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