12日(祝)、今年最初のチャレンジド・ミュージカルの稽古。
元気のいい顔ぶれが揃いました。こちらは少々風邪気味。心配なのは、この先インフルエンザが流行したらどうしようということ。毎年実施がこの時期になってしまうので、いつもその心配が先立ちます。
稽古では、プチ・ミュージカルのセリフの稽古をどんどん進めていきました。台本は無視して、その場でセリフを与えて、どんどんしゃべるようにしていきます。子どもたちはすぐ忘れてしまうでしょうが、この先何度も繰り返して、台本に書かれているからセリフを言うのではなく、大きな流れの中で、相手が何か言ったらそれに答えるという習慣、つまり演技の基本はコミュニケーションであるということを身に付けていくようにしたいものです。
ぼくがその場でさっと口にしたセリフを、子どもたちはすぐ反復して声に出していきます。ものすごく緊張します。一生懸命言おうとしても全然声が出ない子もいます。ちっとも覚えられない子もいます。そしてほとんどが、とても観客には届かない声の大きさです。
そうした演技中心の稽古は、子どもたちにもすごいストレスを与えているのでしょう。終わった後の恒例のハクナマタタのダンスでは、一気に抑えられていたエネルギーが発散されます。
でも、稽古中の物をつくっていく上での緊張はとても得がたい経験だと信じています。自分の出番や自分のセリフが近づいてくるときの緊張、そして自分ひとりがお客さんに注目される緊張、その瞬間を体験した時に、その子の中におきる変化に期待したいのです。
できるだけ一人ひとりの活躍の場を保証したいとは思いますが、みんなが平等になるようにとは考えていません。それでも、どうしても声にならない子のセリフ、観客には届かない子のセリフ、何を言っているのか明瞭にはわからない子のセリフ・・・そうしたセリフも、お客さんに届かないようでは、やはり意味はありません。どうしたら伝えられるか、音響技術的にも表現的にも、今後に残る大きな課題です。
別件ですが、10日から始まった「荷風幻像」の稽古も、40名の大人たちの熱心さに驚いています。こちらの方の様子は、劇団七福神のHPの演出ノートを覗いてみてください。
不況など何するものぞ! 面白い活動は、人を街を、元気にします。今年も元気いっぱい活動していきましょう。
2009年01月13日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/25478783
この記事へのトラックバック
http://blog.sakura.ne.jp/tb/25478783
この記事へのトラックバック