2009年02月23日

何かとてつもない大きなものが生まれる予感

21,22日、やまぶき園体育館で、「サファリ!」の最後の稽古がありました。
最後に残った課題である、NY・シティークラウンズとの合わせと通し稽古の貫徹を中心に稽古を進めました。

まず、チャレンジドとクラウンズとの出会いの瞬間・・・メイクと衣装で固めた3人のクラウンズが会場にやってきて、大興奮。実は、クラウンズたちも「子どもたちに受け入れられるか」と内心ビクビクものだったようです。

初めての合わせの稽古が始まりました。みんなクラウンズのパフォーマンスを食い入るように見つめています。中には泣き出す子も叫びだす子もいました。ホップクリームを顔面に塗りたくったり、ズボンを脱ぎだしたり、大きな白菜を粉々にしてしまったり、普段物静かで清潔感にこだわる子どもたちが多い中で、その演技はあまりにも大胆で、まさにカルチャーショックというものでした。

でも休憩ともなれば、クラウンズの周りには早速の人だかり、野次馬気分で、わからない言葉や面白い仕草に興味津々、当然のように人気者に変身していきました。

さて2日目、日曜日の最終稽古で、ぼくは不思議な予感に襲われました。
会場には、すべての共演者、演奏者、指導者、スタッフ、見学者など約200名でごった返しています。NYからわざわざやってきてくれたクラウンズたちの不思議なパフォーマンスに刺激されてか、出演者の演技も一つの壁を越えて、見事な集中を見せ始めました。そして、周囲で支える100名近い大人たちの奮闘振り。ハイテンポの振りが始まると、会場中が一体となって踊りだす始末。ワーンと空気が大きな音響の固まりになってしまいました。

そこに見たのはものすごいエネルギーです。それはみんなが一体となって面白がっているエネルギーだけでなく、これだけの人間が、実は自分のためでもあるのですが、でもやっぱり「障害のある子どもたちのために」何かしてあげたいと努力している、その熱意のエネルギーです。昨日の会場には、人間のもっているやさしさというか、何か美しいもの、善なるもの、可能性というべきもの、信頼というもの、そういう人間であることの誇りといったものが渦巻く、そんなエネルギーが充満していたのです。

そこにいる一人ひとりの生活には、もちろん悩みや苦しみ、マイナス的な感情があるのだろうけど、そして、深まりつつ不況の嵐に不安がふつふつと芽生えているだろうけど、一方で、こうした信頼というものに向う人間集団のエネルギーもものすごいものがあるんだと、改めて実感した次第です。

こうした人たちとの信頼と連帯が続く限り、ぼくらにはもっともっと大きな可能性があるのではないか、もっと何か、とてつもない大きなものが生まれるんじゃないか、そんな予感がわいてきて、年甲斐もなくぼくは、感動していたというわけです。

さあ、来週はいよいよ本番です。市川市民会館を爆発させます。
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