昨夜、4回連続のクラウンワークショップが終了しました。
最終日は恒例の3分間一人パフォーマンスの発表。チャレンジド・ミュージカルにも参加しているSさんご一家。初めて顔を見せたお父さんに今回は注目しました。
どこか気の弱そうな(失礼)、いつも肩が上がって丸くなっているそのお父さんが、いの一番に発表しました。赤い鼻をつけたクラウン、釣りを楽しんでいて、最後は自分を釣ってしまうというパフォーマンスでした。子どもの発表はありませんでしたが、お母さんも笑いを取っていました。終わった後の家族で寄添っている姿がなんとも印象的でした。4日連続で家族丸ごと参加して、人前でパフォーマンスを演じきった達成感は、きっと家族の中に大きな宝物を残すことでしょう。
ぼくの奥さんは中学の先生です。先日卒業生を送る会を1,2年生合同で開き、さまざまな発表をしたそうです。案内状の作成から演劇発表まで、表方から裏方まで、生徒たちが目を見張る活躍ぶりを見せたようです。たった二言のセリフを言う犬を演じた2人の子どもは、「好きにやっていいよ」という指導を頼りに1週間も「ああでもないこうでもない」と工夫して、本番では見事に笑いを取ったそうです。音響係のグループも音作りから当日のきっかけオペレーターまで、何度も何度も自主稽古を重ねて成功したそうです。
その後の感想文で生徒たちが一様に書いていたのが「達成感の喜び」、それも実に具体的に「作業分担と連帯」の大切さを実感したと、皆が一様に踊るような文章で書いていたそうです。
先日BS2で放映していた映画「プレイス・イン・ザ・ハート」。不慮の事故で夫を亡くした白人主婦が、渡り人の黒人や戦争で盲目となり絶望していた下宿人の援助を受けて綿花作りに成功して、苦境を脱するという内容ですが、黒人はその活躍をねたむKKK(黒人差別を是とする人種差別主義団体)に脅迫されて、そこを去らざるを得なくなります。
別れの夜、主婦と黒人は会話を交わします。「あんたはやったわ。私たち綿花栽培に成功したじゃない?」「ああ、俺はやった」
そして、7日はチャレンジド・ミュージカルの千葉公演。終演後にきっとみんなでこういう言葉を交し合うことになるでしょう。「私たちはやったね?」「そう、私たちはやった!」
蛇足ですが、「達成感」というものが、人間が生きていく上でどんなに大事かを考えています。人生は一つ一つの石を積んで石垣を築いていくようなものです。達成感という石です。何か予期せぬことで、どこかの石垣が崩れたとしても、別の達成感という石を積んで修復し、また石垣を築いていくことでしょう。
「私たちはやったね?」「そう、私たちはやった!」・・・美しい会話ですね。
2009年03月06日
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