2009年03月31日

雑感二題

新千葉県知事が誕生しました。
正直、残念な結果です。彼は役者をやってた頃から好きなタイプではなかったのですが、政見放送を見ていても、具体的な政策に乏しく、ただ「元気!」を強調するのみで、人間的魅力と知性を感じられなかったからです。
でもまあ、大阪府や宮崎県のように、知事のパフォーマンスで注目されていくことを期待しましょう。人間と同じで、注目されるということは大事です。周囲から「気」をもらうことになるからです。良きにつけ悪しきにつけ、話題となって、県民の議論が沸騰して意識も深まっていけばいいと思います。

もう一話。先日、千葉市民ミュージカルなるものを見てきました。知人家族が出演していたからです。
劇団0000創立40周年記念・市民ミュージカル公演 と銘打つ公演のあり方に疑問があったのですが、予想通り極めて腹立たしい感想を抱いて帰ってきました。
出演した知人には申し訳ないですが、そして出演した市民俳優たちは皆健気に楽しく演じていたのですが、中身は作も演出も稚拙で、長たらしくお粗末なお涙ちょうだい物語で、途中で帰りたくなるようなミュージカルでした。
それは仕方のない話ですが、「市民ミュージカルとは何か?」というぼくのこだわる意義の核心を揺るがす問題がそこにあるので、話題にすることにします。
カーテンコールで演出者が登場して述べた口上に、それは現れていました。千葉市で劇団0000が40年も活動を続けてきたこと。その記念公演を盛大にやれたことに感謝すると得々と語っていました。公演の本質がそこに見える気がしました。
劇団公演を大々的にやりたい。でも自力では無理なので市民参加を仰ぎたいということだったのではないか。
「ちがうだろう!」といいたくなります。それだったら「たくさんの市民の協力で成り立った劇団公演」と名称すべきでしょう。少なくとも市民ミュージカルを名乗るべきではありません。市民ミュージカルだからといって、もし行政が過大な支援をしていたら癒着です。
市川でも今同じような活動が動いています。市川市との共催で、「市川の永井荷風」上演委員会を結成して、芝居作りをしています。元々は劇団七福神の皆さんと荷風生誕130年を祝おうと話し合っていた中から生まれた企画ではありますが、市民参加事業にしようということで動き始めました。その際に劇団の皆さんとは、劇団公演ではなく、あくまでも市民公演であること。参加は市民公募に徹し、配役も資金も完全平等に徹すること。芝居づくりに多少とも経験のある劇団七福神が活動をリードしたり裏方を担ったりすること・・・などを確認しました。
そして今、市民30余名が楽しく市民エネルギーを発揮して稽古中です。行政もいろいろな協力をしてくれています。
いちかわ市民ミュージカルでももちろんのこと、市民ミュージカルを名乗る以上は市民から生まれ市民が楽しみ、成果は市民に帰することにこだわらねばなりません。経験ある個人や団体は市民を利用するのではなく、市民と共に楽しむことにこだわるべきです。そこから市民的広がりを持った新しい市民文化が生まれていくのです。
市民とか市民ミュージカルといった言葉を軽々しく使うな! と、新しい市民文化のあり方にこだわるぼくとしては、文句の一つも言いたくなりました。
posted by ヨッシー at 00:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 未分類
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