2009年06月17日

荷風公演は何を残したか?

「荷風幻像〜老愁は葉の如く〜」公演4ステージが終演しました。

最終日は立ち見も出て、述べ1000名近いお客様に見ていただきました。何もかも怖いくらいにうまくいったというのが実感です。

会場から出てくる客の誰もが「面白かった。荷風作品を読みたくなった。こうした大人向けの作品をこれからもやってほしい」と声をかけて帰っていかれました。

今回の公演には、市民文化プロデューサーとしてのそれなりの仕掛けと計算がありました。
市川市に在住した永井荷風の生誕130年没後50年を記念する事業に市民側からの企画を提示して行政との共催を実現すること。
エピソードの多い荷風さんをもっと市民に知ってもらうことで、市川市の文化遺産を再評価すること。
そしてより大事なことは、市民芸術文化の力を多くの人たちに誇示することでした。

そのためには、観劇された市民に「面白い!」と実感してもらわなくてはなりません。
作者としては、市川と荷風の関係に絞って家風という人間の魅力を紹介することをテーマに取り組みました。
演出家としては、市民俳優の持つ力を最大限に引っ張り挙げて、しかも楽しく稽古を重ねていけるように努力しました。
一般公募で参加してきた市民俳優たちもそれに良く応えて本当に楽しげに演じてくれました。半年間の稽古、構想と執筆を入れれば1年間の動きガ高評価で受け入れてもらえたのだから、大いに満足です。

荷風さんは本当に面白い方です。知れば知るほど味が出てきます。芝居屋としてもっと深く探っていきたいと、もっと違った視点から荷風を書いて行きたいと思います。いつになるかわかりませんが、構想を続けていきます。

市川市との連携も一層深めていきたいと思います。市民文化に投資するという姿勢は見られませんが、補助金一辺倒ではない協力の形は市川市のほうでも考えてはくれるでしょう。
再演の要望も市民から出ていますし、来年度の市民ミュージカルに向けた協力依頼の話も進めていこうと思います。

打ち上げパーティーは実に盛り上がりました。初参加の出演者ガ一様に「人生初めてといえる楽しい経験でした」と口にしていました。
市民ミュージカルやチャレンジド・ミュージカルでもそうですが、大げさに言えば参加する人間の生き様まで変えていける力が表現活動にはあるのです。

「面白い活動は、人を街を、元気にする」 だからこそ、やめられません。
ご支援ありがとうございました。
posted by ヨッシー at 07:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 未分類
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