昨日のチャレンジド・ミュージカルの稽古。
ジャッカル組の台詞をつけていてのA子ちゃんの文句。「あたしの台詞はないの?」「あるじゃない」「もっと長いの。もっと長い台詞はないの?」。A子ちゃんの集中度をみている僕は内心ムッとしたけど、その意欲に応えて冒険してもらうことにする。一人ひとりの不満を押さえつけて形を急げば簡単なミュージカルだけど、やっぱり一人ひとりの意欲を引き出していこうとすると手間がかかる。それが何より大事だからそうする。
同じことが市民参加にも言える。
森田新知事に変わった千葉県行政は、今堂本前知事の業績をことごとく一掃しようとしている。知事が変わったのだから当たり前だけど、リーダーは新知事というより県庁幹部職員たち。扱いやすい新知事の下で、市民参加やNPOとの協働などというしち面倒臭い政策手法をやめて、10年前までの手法、即ち行政主導の政策に戻そうとしているわけです。
行政官にとって、市民の干渉ほどうるさいものはない。行政が議会与党と結託して仕事を進め、反対する野党がいても多数決論理で押さえ込めば乗り切れるわけです。そうしてこれまでの千葉県行政は役人のいいようにやってきた。権力に癒着する人たちの利益主導、その象徴が30億円の税金不正使用です。
市民やNPOがそれはならじと活動を生み出すことで、市民参加という新しい民主主義手法を強めることで、行政マンには情報公開を迫られた上に面倒な仕事が増えた。解決までにも時間がかかる。つまり市民参加という手法は時間がかかるのです。市民の能力も限られているからいろいろ話し合う必要があるし行きつ戻りつするものです。
でもそれが21世紀の政治手法でしょう。市民参加やNPOとの協働を抜きにして、これからの行政運営はありえません。
千葉県庁が新しい総合計画を打ち出そうとしている。10年前の手法に戻そうとしている。「ちょっと待ったあ!」と、NPOとしては文句言うしかない。県内のNPOが集まって、そう行動する必要がある。
「一人ひとりを大事にする活動と社会」・・・大変困難な道だけど、そうでなければ活動や社会のなりたつ価値がないのだから、そうしていこうと思う。
2009年09月16日
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