私の家から歩いて10分、国府台の高台の奥まった所、閉ざされた門の向こうにそれはあります。明治37年建造の幅11間×奥行き4間×高さ4間=190uの2階建ての赤レンガ建造物です。
このあたり一面は、明治の初め、国立大学を誘致しようと整備されたのが、やはり江戸川を越える地の利の不便さで敬遠され、本郷と決まって東京大学となりました。その見返りに来たのが広大な軍事教育施設でした。高台一面に数多くの強固な赤レンガ建造物が立ち並んでいたといいます。
戦後までに次々と取り壊されていって、今やこの建造物一点のみが生き残っています。第3回いちかわ市民ミュージカル「夏の光」で取り上げた中山競馬場でのガス壊疽菌血清製造からつながる血清研究所が国府台に移転し、その敷地内に閉じ込められました。
その赤レンガ建造物を保存しようという運動が起きたことは皆さん新聞などでご存知だろうと思います。マスコミ・ミニコミの食いつきの良さは仕掛けた私自身が驚いているほどです。
今は何かを保存しようという運動は広がりやすくなっています。誰もがこの先どうなっていくのか漠とした不安を抱えている中で、過去の確かな存在であった遺跡は人々の気持ちを一つに集めやすいのかもしれません。そして、軍事遺跡であること、国府台という絶好の環境地にあること、赤レンガ建造物という文化的香り、まちづくりに向けた市民意識の向上・・・とつながってくると、平和・環境・文化という大きな連携の下で何かが生まれるのではないかと考えるのは当然でしょう。
というわけで、2月6日(土)、保存と再生を模索する「赤レンガをいかす会」設立シンポジウムが開催されます。詳細は当HPをご覧ください。ぜひご参加ください。どうやら会場は一杯になりそうです。
その日から一体何が生まれようとしているのか、想像するだけでも面白くなります。
2010年01月29日
市川に宝物が埋まっていた!
posted by ヨッシー at 03:13| Comment(0)
| NPO、市民活動
この記事へのコメント
コメントを書く