助監督: 田島三郎さん、小野蛍子さん、準備お願いします。大部屋さん、準備いいですか?
大部屋の男: 役名で呼べよ。
助監督: ガヤさん、スタンバイよろしく! (シネマ・ミュージカルより)
映画でも舞台でも、主役で活躍する役者もいれば、ガヤと呼ばれる役者もいます。群衆ともその他大勢とも呼ばれます。役の名前すら付いていないのだから、「軽い役なんだろうなあ」と思い込んでしまいがちです。
役の軽重を均等に配慮した台本なんてありえません。およそドラマチックに展開できないからです。「みんなが主役!」というのは、学芸会では成り立っても、普通ではありえない現象と言えます。そのための演技オーディションだったのです。その上、稽古の始めの段階では、演技指導やダメ出し(演技のチェック)は主要な役どころに集中しがちで、ガヤの人たちは「無視されている」と思いがちです。「つまらない」と思うのも当然です。ぼくも何とか楽しくやってもらいたいと努力しますが、限界があります。
でも実は、いい舞台は「ガヤで決まる!」のです。舞台に登場するすべての人たちが、生き生きと自分の責任を果たしてこそ、稽古の成果がそこに現われ、感動は舞台にみなぎるのです。
何人かの人たちが不満がましい表情で僕に問いかけてきますが、「その立場で自分の役を掘り下げてください」と答えるしかありません。実際、ガヤという人間はいません。台本には書かれていなくても舞台には登場するのです・・・一人の人間として!
どんな「小さな」役であっても、自分の演じる人間の名前、年齢、職業、性格、生活の中身・・・などなどを自分で、台本の要求している世界に溶け込むように、豊かに色付けして、工夫して創りあげる、それが創造です!
舞台に占める存在としては、主役も脇役もガヤもありません。本当です。誰もが同じように役の人物を深めていく喜びを演出である僕は生み出していくつもりです。立ち稽古を固めていく段階で、僕はガヤの動きにこだわっていきます。
そして、「いい役をもらえなかった」という悔しさを武器に、次回のオーディションでは輝く存在感を打ち出せる俳優となるよう努力していただくように期待します。
2010年06月22日
ガヤと呼ばれる人たち
posted by ヨッシー at 19:13| Comment(3)
| 第5回市民ミュージカル「シネマ・ミュージカル」
息をあわせ舞台を作り上げる。
しかしこのコミニュケーションをお互い取れない何かがあるのではないでしょうか?
舞台はガヤで決まる。確かにひとりひとり生き生きとした動き、声、表情のみなぎる舞台ほどすばらしいものはないです。
私も何回か舞台を拝見していますが、同じような方が配役につかれマンネリ化しているのではと危惧しています。次の舞台も期待しています。
コミュニケーションは?温度差は?
いつも端っこでご飯を食べてる。みんな楽しそう!
間違えちゃったな?出なけりゃ良かったかな?
そんな事を感じてるアナタ!
そう・・・数年前の自分です。
>同じような方が配役につかれマンネリ化云々
そうでしょうか?
今回ほど初めての方々など、色々な方が主だった役をやっていることってないのでは?
始めても経験者も皆頑張っています。
長い台詞ももう暗記している方も多いです。
舞台ではいつでも初心者です。
ハラハラドキドキ・・・恐怖と緊張の日々でもあります。 皆同じです。
今日はサッカーの勝ち試合。
サッカーファンの人
俄かサッカーファンの人
ずっとサッカーと共に歩んできた人
皆温度差は違うでしょう
そして思い入れも
だけどその皆が思いを一つに応援した日
どの人がどれ位サッカーを愛しているか?なんて関係ない。
だけど嬉しさは同じ
迷わないで
そして同じ本番に向けて 思いを共有しましょう!!
初めての人も 一回目を出た人も 何回も出ている人も
皆一つに向かえますように・・・
自分も心して 多くの人たちと知り合うことができますように、
挨拶から始めます!