ブロードウェイからやってきたミュージカル「コーラスライン」を見てきました。感動!の一語です。
映画でも慣れ親しんだ数々の曲が日本語の訳詩付きのおかげで胸にしみこみ、涙さえほとばしりました。
コーラスラインは僕の好きな作品です。ダンスや曲の緻密さに加えて、バックコーラスのオーディションという場を設定して、応募してくる数々の俳優たちの人生が色濃く語られていくというつくり方は、ミュージカルのすべての魅力を表しています。
若い俳優志望者のおかれた立場は日本もアメリカも変わりません。自分の才能への不安と疑心、スターへの憧れ、芸能界の絶望的な状況、生活の不安、人生への戸惑い、自己発見・・・さまざまな葛藤に苦しむ若者たちが、「せめて歌い踊れる限りは精一杯楽しんでみる」とオーディションにぶつかっていく。そして勝者と敗残者の選択を受け入れていく。
その数日後には「それからのブンとフン」のダンスと歌唱シーンの稽古です。脳裏に残ったコーラスラインの残像が効きすぎたのか、見るも無惨な市民俳優たちの身体の動き・・・目も当てられない有様。
当然過ぎることでそんなにショックはありません。むしろ、「ああ同じだなあ!」と感動してしまいました。
プロとアマの違いはありますが、仕事や家庭を抱えながら、自分の才能を疑いながら、少しでもいい役につきたいと欲張りながら、こうした活動を仕事にできたらと1%の夢を抱きながら、今日やらねばならない稽古課題に一生懸命ぶつかっていく姿は「コーラスライン」も「それからのブンとフン」も全く同じです。そこに感動があります。
年を取ったせいか、このところ妙に「どう生きるか?」という命題にこだわっています。余計な考えを拡大しても仕方ありません。やっぱり、今ある楽しいことに精一杯ぶつかっていくしか人生の喜びはないのでしょう。
2011年08月26日
あの舞台、この舞台
posted by ヨッシー at 19:18| Comment(1)
| 井上ひさし顕彰市民公演
ブロードウェイも市民ミュージカルも、自身の夢にかける一途な姿は同じ…
とても、希望をいただける言葉です。
私にもまだ小さな夢がありますので…
今はまだ形にはできませんが、その思いが沸々と大きくなってきました。
「それからのブンとフン」感動とパワーをいただきに参ります。