金木犀の香りも薄れたというのに、秋の気配はまだ本物ではない。今年はマツタケも牡蠣も不作だそうな。
先日、下北半島の温泉めぐりで久し振りのリフレッシュを堪能したのに、また日常に忙殺されている。一つひとつの仕事や段取りに時間がかかりすぎるようになった。面倒臭がったり後回しや無視する事柄が増えていく。机に向かう際にエイッ!という気合が必要な日が多くなった。夜はもう電話にも出たくない。永井荷風さんの断腸亭日乗のうじうじした心境が心にピッタリしてくる。秋は生き物を物悲しくさせる季節であるらしい。
「コントdeげき隊!」の稽古は、そろそろ公演依頼も入りだして熱を帯びてきた。台詞を覚えたり、大声を出したり、瞬時に反応したり、「演劇は老化防止の最高の手段だ」と強調するぼく自身が役者の名前をど忘れしたりダメ出しで息切れしたりする始末。そういえば、シニア劇団の俳優たちと船橋の古い建物や遊郭地跡を探索した後のカラオケで、歌い終わった後息切れしたのがショック。秋は営みの終わる季節なのか。
チャレンジド・ミュージカルの稽古が始まろうとしている。台本が思うように仕上がらずスタッフたちに迷惑をかけているが、もう時間切れ、後は現場で悩むしかない。秋は虫の声と年寄りの愚痴が賑やかだ。
助成申請の季節だ。いちぶんネットの事業で助成金なしで済むのは一つもない。普段全くのボランティアで関わってくれてる理事たちにお金の負担まで強いるのは忍びないから、あれやこれや貪欲に書類を積み重ねて申請する。その作業が時間を奪う。来年の秋はどうしてることやら。
2012年10月24日
老愁は葉の如く・・・
posted by ヨッシー at 08:50| Comment(0)
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