ヒビキが逝った。
いちぶんネットの活動を通して、厚い友情を育んできた仲間の一人が亡くなった。
2013年12月3日 午前9時58分。
昨年の市民ミュージカル「手鞠歌風にのって」に出演して、俳優とのちょっとした接触で転んで腰を痛めた。「そんなことで?」と不思議に思ったが、それが症状の始まりだったかもしれない。仙骨癌、まだ44歳の若さだ。
「見舞いに行く」といったら、「ヨッシーが来てくれる!」と、ことのほか喜んでくれた。「来年の市民ミュージカルに出たい。車椅子でも出られる役を書いてくれ。いつか、僕の書いた戯曲を上演したい」と熱く語っていた。
貧相なあいつには大役は任せられなかった。無口な彼は、それでも与えられた役に必死に食らいついて、いつも熱っぽく膨らまして演じきった。僕のすべての公演に出演しスタッフで参加してくれた。一昨年の「それからのブンとフン」の茶碗役は秀逸だった。「はなれ瞽女おりん」でも彼の役を用意したが果たせなかった。甲高いあいつの声が今鮮やかによみがえる。泣けてくる・・・
大道具を運ぶトラックの中で、始めて長く話した。家族の話、孤独だった過去の話、市川で出会った仲間の噂、女の話・・・無口だったあいつの饒舌ぶりに驚いた。
裏表のない、本当にいい男だった。
危篤と聞いて見舞った一昨日の夜、ひとり残されることになる80歳のお母さんが、「息子にこんなにも多くの友だちがいるのを知らなかった。ありがたいことだ」と驚いておられた。
いちぶんネットがなければ決して出会うことのなかった人間だ。この十年で大切な仲間になった。もっともっと関係が続く、深まると思っていた。
若い人間が亡くなるのはつらい。本当につらい。
「みんな、今を大切に生きて。思い切りやりたいことをやって。面白い活動にどんどん人を巻き込んで、みんなを楽しませて。みんな、友だちになって、楽しい充実した人生をおくって。そういう社会をつくろう」、若いあいつはそう言ってくれてると思いたい。
そのように生きたい。
ああ、ヒビキ! お前を愛している! 黙祷
2013年12月03日
黙祷!
posted by ヨッシー at 12:43| Comment(1)
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心からご冥福をお祈りいたします。
ヨッシーさんお体気をつけて。 紀子