2017年04月24日

「私は今日まで生きてきました!」終演!

 シニア劇団波瀾ばんばん座の第4回公演「私は今日まで生きてきました!」が終演しました。
 観に来ていただいた方々、ありがとうございました。
 大変好評で客もよく入って、気をよくしています。二日4ステージで、口コミが効いて二日目も客が減りませんでした。「今までで一番良かった!」と言われると、一瞬「うん!?」と思ってはしまいますが。
 思えば、「オリジナル台本を書いてほしい」と頼まれて、「皆の人生を振り返ろう」と役者の「実人生」を一人ひとり語ってもらって、「なるほど!そのように生きてきたのか!」と感動して、その頃こだわっていたスペース“にわにわ”の開設と絡ませて、一月足らずで書いた作品でしたが、稽古してみるとなんだかつまらなくて(役者の力量も足りなくて)、急遽「歌入り芝居」に化けさせたのが功を奏したようです。
 シニアとの稽古は大変です。台詞が止まって、なかなか前に進みません。チャレンジドの子どもたちはまだ可愛さが勝りますが、シニアにはイライラばかりがつのります。「台詞が入るまでは何も発展させられない」と稽古が楽しくなくなる時期もありました。
 でも、やはりここで諦めたら、今の僕らの現実(高齢期)を自己否定することになると、たがいに鞭打ち合って努力してきました。俳優たちもあちこち身体を痛めながら奮闘しました。おかげで、大げさですが、私たち人間はいつまでも発展途上なのだと、だからこそ永遠の青春を面白がれるのだと実感できました。
 次回も同じパターンで行きますか。シニア世代の恋愛人生を面白おかしく膨らませられるかしら? 題して、「♫いいじゃないの、幸せならば!」 でも、その頃には今いる何人かが欠けているかも!?
posted by ヨッシー at 15:56| Comment(0) | 波瀾ばんばん座

2017年04月19日

桃源郷下の夢想

 今朝は早起きしてバカ犬とジュンサイ池の散歩。
 なんともすがすがしい陽気で、心身ともにのんびりゆっくりゆったりした気分を味わった。ソメイヨシノは終わったが、八重桜も梨もリンゴもハナミズキも続いてまさに桃源郷。いいね、余命短い身には、あと何回この光景を楽しめるのか。ありがたい、ありがたい、一瞬一瞬をたっぷり味わっていきたい。
 シニア劇団波瀾ばんばん座の稽古が終わった。一月前まではこれでは本番を迎えられないと焦ったが、このひと月の追い込みでどうにか間に合った。追い込まれたシニア俳優たちのがんばりも相当なものだ。
 今回は「老後の生き方」がテーマとなった。取材してくれた東京新聞の記者が電話で面白い言い方をしていたが、残念ながら忘れてしまった。いかにもテーマにふさわしい。
 最近思うのだけど、日本の団塊世代ほど楽天的で前向きな生き方ができた世代も珍しいのではないかと。だからいっそのこと、今からジジイ・ババアというイメージを革命してしまったらどうだろう。平和憲法を前面に押し出して、徹底して世のため人のため子どものため、世界のため地球のため、に生きるのだ。
 最近は日本の保守派が何やら元気にごそごそやりだしたが、団塊世代は教育勅語まで遡ろうとは決してしないだろう。体験がそれを許さない。そして若い世代はもうそんなこだわりはどこにもない。余った時間と財産をぜえんぶ投げ出して、せっかく人間として生まれてきた意味を、そしてその終え方を問い直してみるのもいいのでは…。
 シニア革命! いいね! ふんわかモードの桃源郷下で老体が血迷ったしまったのか、どうも血が騒ぐ。
 22(土)・23(日)の11時と15時の4回公演、「私は今日まで生きてきました!」 
 観に来てください!
posted by ヨッシー at 11:03| Comment(0) | 波瀾ばんばん座

2017年04月05日

七分咲きの桜の下で!

 骨折後半年ぶりに、片松葉杖でバカ犬と朝の散歩に行ってきた。七分咲きの桜も見事なジュンサイ池はまた、健康を気づかう高齢者でいっぱいだった。
 シニア劇団波瀾ばんばん座の追い込み稽古をやっている大野の梨倉庫も見事な桜が満開になろうとしている。春はやはり意欲のみなぎる季節だ。
 今回の作品は「私は今日まで生きてきました!」。
 公演に取り掛かる前に、最初に劇団員一人ひとりの「これまでの人生」を語ってもらい、ぼくが台本にまとめた。昭和歌謡やオリジナル曲を背景に歌入り芝居で団塊世代の半生を追っていると、見事に昭和という時代が浮かび上がってくるから不思議だ。
 いつの時代もそうなのかもしれないけれど、やはり昭和という時代ほど劇的な変化をとげた時代はないだろう。何せ敗戦を機に価値観がガラリと変わってしまったのだ。そして団塊前後の世代こそ自信をみなぎらせて生きてきた世代もないと思う。
 ぼくはその根底に「平和憲法」があると思っている。その思想をもっと強く主張する気概があれば、日本人はいま世界に一定の影響力を持ちうる民族となりえたのに、残念ながらそこまでの気概はなかった。これも日本人の特性かもしれない。
 しかし、ようく見ると今の「ジジイ!ババア!」のイメージは明らかに変わりつつある。「このままウジウジとボケて寝込んで終わるものか!」という思いだけはみな強く持っている。その気迫がシニア劇団としてのエネルギーを生み出す。
 とはいえ、忍び寄る老いの悲しさ、いくら集中しても台詞がとんと出てこないこともある。そこに闘いが起きる。そう、人生は闘いだ!負けてたまるか! 
 今月22日と23日に文化会館小ホールで4回公演。
 ぜひ観に来てください。
posted by ヨッシー at 12:37| Comment(0) | 波瀾ばんばん座

2016年02月28日

誰に観てもらいたいのか?

 シニア劇団波瀾ばんばん座の「がめつい奴」公演が終演した。
 今回は僕自身に余裕がなく、あまり宣伝できなかったのが心残りだが、評判はいいようで一安心。
 ぼくは演出者として当然自分が面白いと思って創る。芝居のテンポや感動ツボも勝手に決める。ところが公演には特殊事情がある。シニア劇団の観客には当然高齢者が多い。僕がいいと思ったテンポでは早すぎて追っていけないという感想も出る。高齢ゆえに口角筋が緩んだ役者もいる訳で言葉もはっきりしないとなると、余計「何を言ってるかわからん」という苦情につながる。
 今回は役者にテンポを強調した。「どんなに早くしゃべっても観客には早すぎるということはない」という訳だ。芝居もよくなったし、俳優も回らぬ口で必死についてきた。ずいぶん口角筋の訓練になったはずだ。しかしその結果を観客の多数を占める高齢者の満足につながらないとすれば考え直さざるを得ない。観客あっての芝居だからだ。
 実はチャレンジド・ミュージカルをやっていて、この問題はあまり考えたことがなかった。「どういう観客に見てもらいたいのか?感じてもらいたいのか?」と絞り込んで考えることは結構大事なことかもしれない。
 それともう一つの再発見。笑いに力みは禁物である。人生は軽妙酒脱でありたい。
 さあ、ひと段落ついた。夏の市民ミュージカルの台本執筆に集中する。
posted by ヨッシー at 11:30| Comment(0) | 波瀾ばんばん座

2015年10月28日

がめつい街・大阪

 シニア劇団波瀾ばんばん座の2月公演は菊田一夫の「がめつい奴」。
 以前婚活演劇で挑戦した大作だが、シニアの老練な体験と雰囲気でやるのもまた面白いだろう。という訳で、劇団員たちと一泊二日のロケハン大阪弁巡りをしてきた。
 稽古終わってその足で大阪、まずは道頓堀。
 おそらく日本一の賑わいと活気、新宿歌舞伎町など足元にも及ばない。ゴテゴテ、ゴチャゴチャ、ギラギラ、グチャグチャ、ガヤガヤ、まさに街全体が吉本新喜劇。行き交う人も皆役者。飛び交う大阪弁と中国語の迫力は上品さを気取る僕らを蹴散らす勢い。どうして大阪が不景気なんだろう? この商魂たくましい「がめつい奴ら」に経済をまかせたらもっと何とかしてくれるんじゃないか?
 翌日は昔釜ヶ崎と呼ばれた西成あいりん地区へお忍びの探索。
 劇団員一同、何やらビクビクとへっぴり腰。今は観光客も増えて以前ほどおっかなくはなくなったというが、1泊300円〜500円の看板もでっかいドヤ街が続く。くすんだ色の街頭には男たちがやたらたむろして、朝っぱらからカップ酒をあおる姿もある。道路掃除人がやたら多い。男たちの年齢も高く、みなゆっくりとした動き、身体を壊した人が多いのだろう。
 当たり障りのない程度の福祉に守られて、振り向きもされない老いた人たちが住む街釜ヶ崎、何とそれは有名な通天閣から徒歩5分の距離にあった。
 道頓堀と釜ヶ崎、大阪というド派手な露骨な活気あふれる街の両極端な表情をちょっとばかり体験して、どっと疲れて帰りの新幹線で爆睡。
posted by ヨッシー at 11:05| Comment(0) | 波瀾ばんばん座

2014年11月15日

“いのちの輝き”

シニア劇団波瀾ばんばん座の第2回公演「甘柿しぶ柿つるし柿」が終了した。
お客の反応は良かったので救われたが、今回は少々疲れたのが実感。ともかく稽古期間が長い。始めのころは月に2〜3回程度、シニアだから台詞の覚えも悪い、せっかく稽古した場面も数週間空いてしまうとすっかり元の木阿弥に、一時は緊張感もなくして困った状態になった。
終盤は例の市川大野の選果場を稽古場にして、ほぼ連日の追い込みとなった。シニア俳優もかなり疲労がたまっていく様子で心配だったが、舞台はみるみる引き締まっていった。お一人かなり高齢な女優が少々認知症状が進んでいて、稽古にも来ない、動きも身につかない、「どうするか?」という事態が続いた。諦めなかったプロデューサーが偉かった。結局老俳優は黒衣付きで登場して観客の笑いを取っていった。老いたからといって彼女を排除したのではもちろんシニア劇団の存在価値はない。陰では泣きながら励まし続けたプロデューサーと劇団仲間を尊敬する。
最近よく思うのだが、芸術(アート)とは成果としての作品だけを指すのではない。具体的な表現方法を通して、人間の秘めたる可能性と生きる喜びをいっぱいに開花させる時間、“いのちの輝き”をとことん追求する創造的な過程そのものを指すのだ。
打ち上げの席でのシニア俳優たちの満面の笑顔が素敵だった。まさに“いのちが輝いていた”。
posted by ヨッシー at 11:35| Comment(0) | 波瀾ばんばん座

2013年04月24日

「飢餓海峡」の幕開け!

 シニア劇団波瀾ばんばん座の旗揚げ公演「飢餓海峡」が、いよいよ今週の25日(木)14時と18時30分、26日(金)11時と15時、市川市文化会館小ホールにて、上演されます。
 稽古にお付き合いして半年、演劇の楽しさに触れて見る見る若返っていく人、膝や脇腹を痛めて通院する人、ヒマな亭主に羨ましがられて人や家族からの苦情で今回限りと覚悟する人、「死ぬまで頑張るわ!」と意気込む人、僕自身も途中息切れしたりだれた気分になったこともありました。さまざまな葛藤を繰り返して、いよいよ舞台に登場します。
 21日最終土曜日の稽古は2回の通し稽古、さすがにシニア俳優はお疲れのご様子。思い切って翌日は稽古を中止して、今日24日の過酷な場当たりとゲネという一日を万全の態勢で迎えることにしました。
 22日の仕込みでは、ぼく自身がトラックの接触事故を起こしたり、仕込み中の舞台から滑り落ちたり、すっかりシニア的な状況に落ち込んで周囲をハラハラさせたりしてしまいました。♪もう若くはないと、君に言い訳したよね・・・妙にこの歌が甦ってきて、気分を暗くさせます。
 とはいえ、さすがにシニア劇団の反響は大きく、事前の新聞記事も出たり今日のゲネにも取材が入ります。
 僕の義父は、僕らが結婚したときに60歳の定年を迎え、以後今日までの30数年間を過してきました。同じ年数の自分の生きてきた過去を思い出すと、なんという老後の長さかを痛感させられます。
 これから「どう老年を過すか?」が問われるのは当然です。シニア世代が元気いっぱい時代を引っ張っていきましょう。労害なんてとんでもない、好きなことに燃えるエネルギーが周囲を明るく照らします。面白い活動は人を街を元気にする!
posted by ヨッシー at 08:29| Comment(0) | 波瀾ばんばん座

2013年04月16日

合掌 三国連太郎!

 俳優の三国連太郎さんが亡くなられましたね。90歳でした。
 大滝秀治といい小沢昭一といい、かつて観て興奮させられた映画や演劇の個性的な俳優が次々とこの世を去っていく寂しさは、この年になって始めて味わうもの、若い頃は気づかなかった体験です。
 三国連太郎は被差別部落の出身。徴兵を拒否して海外に留学して捕まり中国戦線に送られ、決して敵に銃を向けなかったといいます。人間性解放を謳う反権力の人でした。おそらく日常生活や人間的にはいろんな葛藤があったでしょう、映画では画面からアクの強さがにじみ出るような個性を発揮して、釣りバカ日誌の社長の好好爺ぶりもその個性の裏打ちがあったから存在の深みが出ていたのでしょう。
 内田吐夢監督の「飢餓海峡」が忘れられません。原作者の水上勉も権力を憎み虐げられた人々の人生を執拗に描き続けた作家です。こういう人たちの描く暗いけれど主張の強い世界が遠ざかり、軽さばかりがもてはやされる時代に物足りなさを感じるのは僕だけではないでしょう。
 今月25日(木)14時と18時半、26日(金)11時と15時、シニア劇団波瀾ばんばん座の「飢餓海峡」が上演されます。シニアならではの人生体験があの時代の荒々しさとぶつかります。11月には「はなれ瞽女おりん」の上演も準備中(出演者募集中!)です。今年の僕は、ただ生き延びるということに必死だった時代に立ち返りながら、貧困や抑圧の中で必死にまっとうな人間として生きようと願った人たちの苦しみや喜びを描く水上勉の世界にどっぷりと浸りこもうと思っています。
posted by ヨッシー at 09:14| Comment(0) | 波瀾ばんばん座

2013年03月20日

専用稽古場のなんという魅力!

 チャレンジドミュージカルの本番が終わると、すぐシニア劇団波瀾ばんばん座の「飢餓海峡」の稽古にかかりきり。
 ほぼ全員が演劇体験は初めてという方々ばかりの18名のシニア、稽古時間が平日であることが僕にとっても都合がいい。公演のための稽古も半年がかり、始めは暗記した台詞を思い出そうと目は空中をさまよい、演技も何もあったものではなかったのが、人間何でもやればできるもの、最近はさすがに何とかなってきて、というか、一人ひとりの登場人物に味が出てきて、面白い舞台に仕上がりそうです。
 面白いことその1 長い台詞を覚え、身体を動かし、表現力を繰り返し磨くことがどんなに体と心を若返らせるかという実験をやっているようなものですが、これが効果バツグン。髪が黒くなった、腰が伸びた、声に力が戻った、など、明らかな変化が生じています。ましてや二十歳代の娼婦を演じるという効果は、もう諦めてしまった女の性(サガ)を再び甦らせてしまう魔力もありそうです。ここにも“舞台表現の不思議な力”が発揮されています。
 面白いことその2 3月からは、市川大野にある梨の選果場(10月から5月までは何も使われない)を丸ごと2ヶ月間お借りして稽古。これが4間×8間もある広さ、実際の舞台セットを丸々組めて、小道具や衣装類は置きっぱなし、道具製作も自由、朝から晩まで稽古することも可能という、夢のような稽古場で稽古できる幸せをかみ締めています。夢のような贅沢さです。
 面白いことその3 プロデューサーが「赤字になりそう」と泣くので、製作プロを断って道具作りという久し振りの肉体労働に精を出すことの楽しさ。部屋にこもってあれこれ頭を悩ますストレスも一気に吹き飛んでしまいます。
 シニア世代ばかりが集まって稽古していると、道ゆく人が「催眠商法でもやってるのか?」と覗きにくる。芝居の稽古だとわかると一様に興味津々の質問が飛ぶ。だれもが生きがいを求めているのです。
posted by ヨッシー at 08:52| Comment(1) | 波瀾ばんばん座

2012年10月09日

下北半島ロケハン

シニア劇団「波瀾ばんばん座」の皆さんと下北半島へ二泊三日の旅をしました。
今稽古中の水上勉・作「飢餓海峡」のロケハンの旅です。総勢8人。5時間の列車を乗り継いで、気づけば本州最北端の自然豊かな地をたった一輌の列車は走っています。むつ市で大型レンタカーを借りて戯曲に登場する下北半島の各地を巡ります。まずは恐山境内の温泉を始めあちこちの温泉場を巡り、海の幸を満喫し、馬鹿を言い合う7人を乗せてぼくは運転手役。結局和気藹々の観光旅行となりましたが、疲れとともにいっぱいのリフレッシュを堪能してきました。
絶好の日和に恵まれた三日間でしたが、いつもは10月にはもう雪がちらつくというこの地域、一体何を生活の糧にしているのだろうといういぶかる過疎地の光景でしたが、小さな街には大きなホテルが林立し、ビックリするほどの飲み屋の数。道路は整備されていて、生マグロで有名な大間岬(3900円のマグロ丼特上の何というおいしさ!)を越えたところでその正体がわかりました。大間原発の工事中でした。下北のあちらこちらに原発関係の施設が散らばっているのです。
旅人を迎える地元の人たちはみな親切で、こちらの希望を聞いて気安く方言をまくし立ててくれます。その一方では、原発に頼らざるを得ない過疎の現実があります。彼らは原発の話などしません。それなくして成り立たない生活がしっかりと築かれてしまっているのでしょう。
尻屋岬の寒立馬は今やたった36頭、観光馬となってしまっています。お腹を大きくした1頭が道路の真ん中に立って、観光客に撫でられようが写真を撮られようが、海に向かって瞑想して動きません。そのようにして生きるしかないと言ってる気がしました。
posted by ヨッシー at 10:20| Comment(0) | 波瀾ばんばん座